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辛夷エッセンシャルオイルの抗炎症作用に関する研究
台北、陽明大学生化学研究所 蔡 英傑
【目的】
 辛夷(Magnolia frondii)は古くから鼻づまりや慢性鼻炎の薬として知られている。例えば、辛夷清肺湯は熱症の鼻づまり、葛根湯加川辛夷は慢性鼻炎によく処方されている。本研究は細胞実験及び動物実験を用いて、辛夷のエッセンシャルオイルの抗炎症作用を検討する。

【材料と方法】
 マクロファージRAW264.7 をLPSで活性化すると同時にエッセンシャルオイルを加えて、24時間後に培養上清のNOをGriess法で測定する。

 肥満細胞RBL-1を培養して、エッセンシャルオイルを加えて、24時間後培養上清のヒスタミンをELISAで測定する。

 兎の血液から血小板を分離して、血小板活性化因子(PAF)で一分間処理する。エッセンシャルオイルを加え、Platelet Aggregation Chromogenic Kinetic Systemで血小板の凝集を測定する。

マウスBALB/Cを用いて、OVAで3週間にわたって、4回腹腔注射で感作させ、さらに2週間にわたって、毎回1回OVAを鼻腔に滴入して、鼻炎を誘発させる。同時に、毎回1回エッセンシャルオイルを鼻腔滴入で処理する。2週間後、くしゃみ及び鼻を掻く回数を10分間計数する。さらに、血液のIgEをELISAで測定する。

【結果と考察】
 辛夷エッセンシャルオイルは106稀釈濃度でLPSで活性化されたマクロファージのNO分泌量を約30%低下させ、肥満細胞のヒスタミン分泌量を約25%低下させた。PAFで誘発させた血小板の凝集反応を50%阻害する濃度は2μg/mlでした。アレルギー性鼻炎を誘発されたマウスでは、くしゃみ、鼻を掻く回数及び血液IgE濃度とも著しく減少されたことが明らかになった。現在、活性成分の単離を行っている。さらに、解表、発散、怯風などの薬効を認めたほかの生薬のエッセンシャルオイルの効果も検討している。